本多劇場

写真家・本多元が興味がある人、尊敬をしてる人、大切に思ってる人、人達の写真とコメント。

Jul 2

vol.5/高橋和海

写真家・高橋和海さんとの最初の出会いは今から7年ほど前になります。

当時の私は廃刊になった某実話誌のゴタゴタに巻き込まれ、仕事でもプライベートの面でも心身共に追いつめられた状態にありました。はじめて写真を辞めようかなと思ったのも丁度この頃でした。そんな時、藁にもすがる気持ちで久しぶりに連絡をとった写真学校時代の恩師・伊奈英次さんに「そんなに落ち込んでないでとにかく一度、俺の暗室(御嶽暗室/東急池上線の御嶽山駅にあるからこの名前)に遊びに来い!」と言われるがままに訪ねてみるとそこに伊奈さんと一緒にいたのが高橋さんでした。それからは運命がそうさせたのか、いろいろとありましたが伊奈さんと高橋さんと大橋愛と4人で雪谷スタジオを始めたりと関係は急接近していきました。高橋さんは、アナログカメラからデジタルカメラへの転換期の私に、パソコンの基本操作からphotoshopなどのソフトウエアの扱い方まで丁寧に教えてくれました。私が初写真展で悩んでいた時も適切なアドバイスをしてくれました。あといつも感心させられるのですが、写真のことで知らないことはないのではと思うほど、私のいかなる質問にも高橋流の視点で的確に回答してくれることです。写真以外も、何でそんなことも知ってるんですか?どこでそのネタ仕入れたのですか?と聞き返したくなるほどジャンルを超えた見識の広さにいつも驚かされています。そんな少し先輩の高橋さんは私が雪谷で唯一甘えられて、頼りになる知恵袋的な存在なのです。高橋さんはどう思っているかわかりませんが、私個人は高橋さんとは、けっこう相性が良いのではないかと思ってる。なぜなら、二人共長男で、昔なら跡取りとして親の意向に沿った生き方をしなければならなかったと思うが、今がいくら自由な時代になったとはいえ、そんな責任からは完全に逃避し、聞こえは良いが写真家などという愚行の人生を歩んだり、甘えん坊で未だに親の脛かじりな所もあったりと共通する点が多々あるからだと思う。だから私は高橋さんに会うといつもホッとしてリラックスするのです。写真家の顔以外には大学や専門学校などで講師を勤めたり、昨年は米国のNazraeli Press社より初写真集“High Tide Wane Moon”を刊行したり(ほぼ完売で入手困難)、米国オレゴン州ポートランドのCharles A. Hartman Fine Artで米国初個展を開催したり、今年に入ってからは東京のBlitz Galleryにて写真展「Moonscape-High Tide Wane Moon-」を開催したりとめまぐるしい活躍。

高橋さーん、あんまり一人で遠くに行かないでくださいよ!

いつものように横浜辺りで軽く呑みましょうよ。(愚弟より)


高橋和海/ 2009.06.09 御嶽暗室にて 高橋和海/ 2009.06.09 御嶽暗室にて

Jun 10

vol.4/キタムラタマキ

友人で画家のキタムラくんの新作「新天界」を見てきました。ピンク、緑、白、紫と鮮やかな色がとても印象的な作品でした。wood panelに直接描く彼の作品は地の木目もみえてとても温かく素敵です。そしていつも思うことなのですがそれぞれがとてもかわいらしいのです。今回はオオカミ、ウマ、犬といろいろな生き物が蓮の花や月、雲、荒廃した都市等と描かれている。それらはどこか現実の生き物ではなく、まるで麒麟やユニコーンのような想像上の生き物、人智が及ばぬ神秘的な存在のように感じました。会場は時空を超えた神聖な雰囲気と不思議な妖力に満ち溢れています。以前の作品は抽象画の印象が強かったが、今回は作風が一転、緻密でリアルな描写に変わっていた。しかし作品の核の部分は以前のものよりもはるかに高い抽象度の中、冷静な思考のもとで制作され、彼の強いメッセージが込められているのを感じることができました。オープニングレセプションの中での本人の言葉からもいくつか彼の変化に気付くことができました。実に堂々と未来を見据えた眼差しに作家としての風格さえも感じた。彼が作家活動を通じていろいろな人と出会い、いろいろな経験をしてきたのだと容易に想像することができた。久しぶりに会うキタムラタマキはもう以前の私の知るキタムラタマキではなかった。作品と同様に彼も変わってしまったのだ。

お互い作品制作の道程は決して平坦で楽なものではないと思うが苦悩して壁のひとつひとつを乗り越えるたびに学び、やがてそれは血と肉となり新しい私達を作っています。そんな経験と快楽を共有できる友人と同じ時代を歩めることに今、とても幸せを感じてます。最後に、彼の「新天界」には自身の変化を象徴する「新展開」の意味も含んでいることを私に教えてくれました。


キタムラタマキ/2009.06.08  at CAMARADA・中目黒

キタムラタマキ/2009.06.08  at CAMARADA・中目黒


Feb 16

vol.3/岩原大輔

ジャンベ奏者の岩原くんとの出会いはその昔、山ちゃん(渋谷BALL)と中野でRINCONというラテンバーをやっていた頃、イベントで演奏をしてもらったのが始まりでした。(確か東京ナンガデフというバンドだった)それまでジャンベという打楽器のことをあまり知りませんでしたが、はじめて生で聞いた瞬間からその野性的な迫力に圧倒されたことを覚えてます。(強烈な音に近隣からの苦情で店に警察が来たことも。。。)複数のアフリカンダンサーが演奏の途中から登場し、ビートに合わせて激しく狂ったように身体をくねらせ踊り、曲はひたすらループを続け、どんどんどんどん高揚していって、最後はドッカーン!

演奏者もダンサーも観客も一体となって恍惚の表情を浮かべるのでした。

これぞ人力トランスミュージック!なんだか説明が下手でごめんなさい。

それとその甘いルックスから以前、私の撮影でモデルをしてもらったこともありました。人柄は激しいジャンベの演奏からは想像できないほど、とても穏やかで紳士的。そのギャップも魅力の一つです。

ところで今回紹介するMURPHYはVocal&Guitarの山下剛史さんと2001年に結成。写真はつい先日、中目黒の楽屋で行われたライブの模様です。中央が山下さんで右側のベーシストがスペシャルゲストの西村直樹さん(上々颱風)と、とても豪華なものになりました。

岩原くん自身も昨年は最高の伴侶も得て、ますます充実。彼とMURPHYの今後の活躍に乞うご期待!


MURPHY(岩原大輔・山下剛史)+西村直樹(上々颱風)/2009.02.11 MURPHY(岩原大輔・山下剛史)+西村直樹(上々颱風)/2009.02.11

Jan 14

vol.2/金野泰史

1月7日東日暮里にあるd-倉庫で行われたコンペ『ダンスがみたい!新人シリーズ7』に出場する金野泰史さんを久しぶりに訪ねた。今回の作品はミュージシャンの高崎俊さんと古波津拓也さんとのコラボレーションで、緊張感のある素晴らしいものが観ることができました。

金野さんとは2007年に恵比寿にあるギャラリースペースPOINTがプロデュースする「EVA AT WORK」のなかで彫師のABEさんの作品のモデルとして撮影したのが最初の出会いでした。それから何度かパーティー等で再会することがありましが、久しぶりにその鍛え上げられた肉体をみて彼の過ごしてきたここお数年間がとても厳しく、ストイックなものだったことがうかがえました。

以前よりも身体に無駄なものが無くなり、それでいてしなやかで、なによりも美しいかった。本人は「本多さん僕ももう30過ぎてしまいましたよー。」と照れながら話しましたが、私は「いやいや金野くん何をおっしゃいますか!俺なんかもう40だよ。それに君の肉体は年齢を超越してますよ。」と返したのでした。すると彼は確かな自信の表情を浮かべた後、静かに微笑むのでした。

最後に金野くんの人柄のことを少し紹介しますと、礼儀正しく、シャイで、物静か。男の私が言うのも変ですが、笑顔がとてもかわいらしい人です。

役者業もしているそうですが、次回はそんな違う面も観られることを楽しみにしてます。


金野泰史/2009.01.07  金野泰史/2009.01.07 

vol.1/パレード

パレードの面々との付き合いもだいぶ長くなってきた。とくにボーカルの木戸功とは同じ高校からの付き合いなのでゆうに二十数年経ってしまった。平見とは違う高校だったが、ほぼ同時期からの知り合いである。津崎は木戸の大学の頃の友人なので、やはり20年近くなる。

だからと言ってなあなあでべったりな付き合いをしているかと言うとそうではなく(酒を呑んだのも今までに5回あったかな。。。?とくに平見は下戸だし)むしろ私自身も彼らとは常に一定の距離感を大切に付き合ってきたように思う。

一つにはパレードの面々がシャイだということがある。私は以前より芸術家や音楽家や作家などの類いの人種(表現者)はシャイでなくてはならないとの持論を展開してるが、その理由は次回説明することにして、その性格に違わずパレードは繊細で緻密な音楽を創り出す。ここ数年の休息を経ていよいよ復活。2009年は精力的に活動を再開するそうです。映像面のサポートで私もお手伝いしようと思ってます。

既に知ってる人も、ここではじめて存在を知った人も今後のパレードの活動に注目してください。

百聞は一見にしかり。切れ味最高!ロックしてますよ!


パレード/2008.11.23 at cafe tojo パレード/2008.11.23 at cafe tojo

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