vol.5/高橋和海
写真家・高橋和海さんとの最初の出会いは今から7年ほど前になります。
当時の私は廃刊になった某実話誌のゴタゴタに巻き込まれ、仕事でもプライベートの面でも心身共に追いつめられた状態にありました。はじめて写真を辞めようかなと思ったのも丁度この頃でした。そんな時、藁にもすがる気持ちで久しぶりに連絡をとった写真学校時代の恩師・伊奈英次さんに「そんなに落ち込んでないでとにかく一度、俺の暗室(御嶽暗室/東急池上線の御嶽山駅にあるからこの名前)に遊びに来い!」と言われるがままに訪ねてみるとそこに伊奈さんと一緒にいたのが高橋さんでした。それからは運命がそうさせたのか、いろいろとありましたが伊奈さんと高橋さんと大橋愛と4人で雪谷スタジオを始めたりと関係は急接近していきました。高橋さんは、アナログカメラからデジタルカメラへの転換期の私に、パソコンの基本操作からphotoshopなどのソフトウエアの扱い方まで丁寧に教えてくれました。私が初写真展で悩んでいた時も適切なアドバイスをしてくれました。あといつも感心させられるのですが、写真のことで知らないことはないのではと思うほど、私のいかなる質問にも高橋流の視点で的確に回答してくれることです。写真以外も、何でそんなことも知ってるんですか?どこでそのネタ仕入れたのですか?と聞き返したくなるほどジャンルを超えた見識の広さにいつも驚かされています。そんな少し先輩の高橋さんは私が雪谷で唯一甘えられて、頼りになる知恵袋的な存在なのです。高橋さんはどう思っているかわかりませんが、私個人は高橋さんとは、けっこう相性が良いのではないかと思ってる。なぜなら、二人共長男で、昔なら跡取りとして親の意向に沿った生き方をしなければならなかったと思うが、今がいくら自由な時代になったとはいえ、そんな責任からは完全に逃避し、聞こえは良いが写真家などという愚行の人生を歩んだり、甘えん坊で未だに親の脛かじりな所もあったりと共通する点が多々あるからだと思う。だから私は高橋さんに会うといつもホッとしてリラックスするのです。写真家の顔以外には大学や専門学校などで講師を勤めたり、昨年は米国のNazraeli Press社より初写真集“High Tide Wane Moon”を刊行したり(ほぼ完売で入手困難)、米国オレゴン州ポートランドのCharles A. Hartman Fine Artで米国初個展を開催したり、今年に入ってからは東京のBlitz Galleryにて写真展「Moonscape-High Tide Wane Moon-」を開催したりとめまぐるしい活躍。
高橋さーん、あんまり一人で遠くに行かないでくださいよ!
いつものように横浜辺りで軽く呑みましょうよ。(愚弟より)